リアリティには説得力が必要なんだろうなあという話

 要は「リアルな話」と「リアリティのある話」の違いについて自分の中で考えて勝手に定義してドラマ(っていうかヤマナデ)について考えてみて、最後になぜか変な疑問を投げかけて終わる妙なエントリ。たまにはこういうエントリもいいよね……。まあ割と当たり前の話なんだろうか。



 「リアル」と「リアリティ」って、それぞれ訳せば「本物」と「本物っぽい」(他にも意味はあるけども)となるわけで、「リアル」というからにはそれ(その話)が「本物」である証拠がいるんだと思う。まあなくても「リアル」って言うことあるけど、それは「リアリティ」の方を本当は指してるんじゃないかと思うんだけどな。単純に言いやすさの問題のような気がしている。
で、じゃあ「リアリティ」のある話ってなんだっていうことになるけど、それは「実際にはあり得ないけど、それがあたかも本当に存在しているように感じられるように描かれている」話なんだろうなあ。(実際の世界には絶対に存在し得ないんだけど、ある特定の世界では)ちゃんとそれが存在できるんだという認識がこちらからでも持てる、というか。じゃないとファンタジーとか成立しないよね。これは成り立つだろうと思えるぐらいの設定ないし描写があると「リアリティのある」になるんじゃないのかなあと。それがないと、薄っぺらくなって面白味もなくなるという。ご都合主義じゃないけど、聞いてて納得できる・共感できるっていうのはやはり、そういう現実味があるものだと思うし*1
 で、実際、ドラマとかってこの「リアリティのある」を目指した方がいいんだろうなあと思うんだけどどうなんでしょうね。だって設定からしてリアルには無理だよね多分。すごい無理な話、だって中の人はその世界だと役者してないよね……それこそドッペルゲンガーってなって話題出るよね……絶対ヤマナデとかそういう話になる気がする(笑)あとヤマナデに関しては、きょーへいがイケメンじゃないとかちょろちょろ見るけど、これは視聴者側から見た違和感であって、「きょーへい=イケメン」っていうのはあのドラマの世界ではリアルな話なんだよねえ。ただそれが視聴者に伝わってこないのが残念で*2。まあそもそも「イケメン」と感じるかどうかって人それぞれだからだいぶ無理があるよね実写化自体……というのは今更な話になるのであれですが。
でもそれにしても、漫画とかを何でもかんでも下手に実写化するのってやっぱり危険だよねえ。これこそ今更か。漫画とか小説とか2次元では説得力あっても、3次元になるとそれだけじゃ足りなくなるんだよね、なまじっか舞台や役者がリアルになるから。リアルじゃない世界でリアルじゃないものに説得力を持たせてリアリティを出すのはまだ楽だけど*3、リアルな世界でリアルじゃないものに説得力を持たせて視聴者にリアリティを感じさせるのは生半可な細工じゃどうしようもない気がしている。薄ら寒いんだよね。説得力がなさすぎて。
 ということで、いつまでテレビ局とかは実写化がんばるんだろう……当たったやつがすごいクローズアップされるけど、ぶっちゃけ実写化したのって結構外れてるよね? そんなに一から話を起こす金や時間がないのだろうか……という疑問で終わる。

*1:だからこそ、究極である「リアル」のノンフィクションがたびたびドラマ化されたりドキュメンタリー化されたりするんだろうし、とも思う

*2:そもそも視聴者全員に伝える手段あるんだろうか、あれ

*3:それも大変だけど